金継ぎ 4 - 修復できる器の状態(破損)について
更新日:4月23日
金継ぎをやる前にどんな破損を修復できるのかを理解することが重要です。一般的には大きく3種類に陶磁器や陶器の状態を分けられます。割れ、欠け、および、にゅう(亀裂)です。以下で詳しく説明します。
1. 割れ(Cracks)
陶磁器や陶器が割れることは、通常、外部の圧力や急激な温度変化によるものです。うっかり落としてしまって割ってしまうことがありますよね。陶器が割れると、断片が分かれ、明らかな亀裂ができます。これらの亀裂は、陶器の機能性や美的価値に大きな影響を与えます。割れた陶器は通常、そのままでは使用できなくなります。金継ぎで修復する場合は破片が完全に揃っていることが望ましいです。足りない部分があるときは、そこを欠けの手法で直します。
2. 欠け(Chips)
欠けは、陶磁器や陶器の一部が破損し、欠けたように見える状態を指します。これは通常、物理的な衝撃や誤った取り扱いによって発生します。欠けた部分は、陶器の表面から欠け落ちてしまうことがあり、見た目に目立つことが多いです。欠けた部分が欠落すると、陶器の使い勝手に影響を与えることがあります。小さな欠けについてはほつれと呼ぶことも多いです。
3. ひび・にゅう(Cracks/Spiderweb Cracks)
にゅうは、細かい亀裂やクモの巣のような亀裂のことを指します。これらの亀裂は、陶器の表面に広がり、しばしば複数の方向に分かれています。にゅうは通常、陶器が急激な温度変化にさらされた結果、または陶器が経年劣化によって亀裂が生じることがあります。これらの亀裂はしばしば目に見えにくく、触れて感じることが一般的です。下の写真のような線が入ったような部分がにゅうです。
これらの破損は、陶磁器や陶器の価値や美的な魅力に影響を与えることがあります。しかし、金継ぎなどの修復技術を用いれば、これらの破損を修理し、陶器に新たな命を吹き込むことができます。金継ぎは、割れ、欠け、にゅうなどの破損を修復し、それを美的な要素として昇華させる素晴らしい方法です。
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