金継ぎ 5 - レンジや食洗機は使っていいの?
更新日:4月23日
今日は、金継ぎした食器についてです。金継ぎは、陶磁器や食器を修理し、美しい金や銀の線で継ぎ合わせる伝統的な技術で、その独自の魅力があります。しかし、金継ぎした食器の使用とお手入れには特別な注意が必要です。ここでは、金継ぎした食器の使い方とお手入れのポイントを詳しく説明します。
先に結論から言うと、レンジと食洗機の利用は基本的には NG です。
1. レンジでの使用
金継ぎした食器は、高温の熱源にさらすことを避けるべきです。レンジでの使用はおすすめできません。金継ぎの材料は高温で溶ける可能性があるため、食器の修復部分が損傷することがあります。
また金や銀から火花が出て変色が起こる可能性があります。代わりに、料理を温める必要がある場合は、他の耐熱容器を使用しましょう。金継ぎの美しさを長く保つために、優しく扱うことが大切です。
もし金や銀で装飾していない器、漆で修復しただけであれば利用はしても問題なく利用されている方もいらしゃいます。ですがおすすめはしません。
2. 食洗機の使用
食洗機で金継ぎした食器を洗うことも避けた方が賢明です。食洗機の高温水と強力な洗剤は、金継ぎの接着剤を弱めたり、食器を破損させる可能性があります。
ですが、割と金継ぎは強くしっかり洗剤で洗っても大丈夫です。が、早めに水を拭き取ること、長時間水につけて放置は避けてください。水につけっぱなしにすると漆の接着剤が剥がれます。逆に言うと再度金継ぎをやり直すことが可能です。
金継ぎの食器は手洗いすることをおすすめします。手洗いの際には、やさしい洗剤と柔らかいスポンジを使用し、優しく手入れをしましょう。金継ぎした食器は、手作りの芸術品でもあるため、その美しさを長く楽しむために、大切に取り扱いましょう。
3. 日常のお手入れ
金継ぎの食器を日常的に使う際にも、いくつかのポイントに気を付けましょう。食器を使用した後は、直ちに洗い、優しく拭き取りましょう。硬いスクラブや研磨剤を使用しないようにし、金継ぎの部分を守りましょう。また、食器を重ねて収納する際には、金継ぎ部分同士が直接触れないように注意しましょう。
金継ぎした食器は、美しさと歴史を結びつけた素晴らしい作品です。適切なお手入れと注意を払いつつ、これらの食器を大切に使い、その独自の魅力を長く楽しんでください。金継ぎの技術は、壊れたものを美しく修復する素晴らしい伝統であり、その魅力を保つために私たちの協力が必要です。金継ぎの食器は、食事を特別な体験に変え、その背後にある物語を称賛する機会でもあります。
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